PAスピーカー・ブランド dBTechnologiesの魅力に迫る!その2.ティアックの担当マネージャーにインタビュー!

昨今のPA/SRスピーカー界で注目を集めるイタリアのdBTechnologies。dBTechnologiesとはどのようなブランドで、どんな特徴があるのか…。前回に引き続き、正規輸入代理店であるティアック株式会社のPA/SR営業担当マネージャー内田哲氏に、より一歩突っ込んだ質問を投げかけてみました。
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Q:dBTechnologiesとは、どんなブランドなのでしょうか?
内田:dBTechnologiesは、イタリアのボローニャに本拠を持つ「AEB INDUSTRIALE」のオリジナル・ブランドとして1990年にスタートしたPA/SRスピーカー・ブランドで、日本には2016年から参入しています。

歴史というか、ブランドの経緯について簡単にお話しさせていただくと、初期はRAI(イタリア国営放送)向けのヘッドセット・マイクを作っていたのですが、その後「小さいスピーカーが欲しいんだけど、作れないか?」というオファーを受けたことがきっかけで、スピーカーの製造をスタートします。そこで作ったスピーカーが好評を得たことで、本格的にPAスピーカーの世界に参入していきました。

dBTechnologiesの名前が広く知られるキッカケになったのが、2006年に発売された「DVA T4」というモデルで、世界で初めて筐体にポリプロピレン(熱可塑性樹脂 PP)を使ったパワードのラインアレイ・スピーカーでした。

ポリプロピレンは雨風や埃に強く、軽量でコストも安いなど数々のメリットがある素材で、イタリアやドイツ、イギリスといった欧州圏を中心にヒットし、今では欧州圏を代表するスピーカー・ブランドの1つに数えられるまでに成長を遂げています。

軽量かつ堅牢なポリプロピレン筐体を採用した、DVA Tシリーズ(写真は現行モデルのT8)


Q:dBTechnologiesの製品には、どのような特徴があるのでしょうか?
内田:モデルによって特色は違うのですが、共通しているのが高い技術力を持ち、積極的に新技術を導入している点ですね。

スピーカー・ブランドですから、当然キャビネットを含むすべてにこだわっていますが、特にクラスD(デジタル)アンプやDSPの設計を得意としており、それを最大限に活かした製品作りはdBTechnologiesの持ち味と言えるでしょう。DSPは、ディレイやフェイズをはじめとしたスピーカー・マネージメントや、パソコンからのリモート・コントロール時には、各ユニットごとに独立して設定可能な16ポイントのパラメトリックEQを実現しています。

そして特に進化を遂げているのがクラスDアンプです。最近のモデルは、プリアンプやDSPなどアンプ部だけなら、おそらく1kg弱程度の重量で収まってしまうほどコンパクトに収めることができるようになりました。もちろんそのサイズからは想像もできないほどのパワー(音量)を出力してくれます。小さく軽くてパワフル。この点がdBTechnologiesをお選びいただく大きな理由の1つになっていますね。

この部分に関してはOEMとして、実は他社のPAブランドにパーツを提供していたりもします。パワー・アンプを開けたら、中の基盤に「dBTechnologies」のロゴが…なんてケースも意外とありますよ(笑)。

技術もさることながら、凄いのはそれを生み出すアイディアですね。常に新しいアイディアに溢れているようで、その結果、毎年3〜4モデルが新製品として発売されています。これは製品スパンの長いPAスピーカーの世界では異例です。そして何より、それを可能にする生産体制が整っているという点にも注目していただきたいですね。

Aurora Netを使うことで、ネットワークからスピーカーの監視や設定、マネージメントが行える


Q:国内では、どのようなユーザーに選ばれているのでしょうか?
内田:そこまで大きな現場やPA会社というよりは、スピーカーやミキサーをハイエースや2t車1台に積んで現場に行くような、中規模の現場でご好評いただいています。車一台で持ち運べる量には限界がありますから、少しでも機材量をコンパクトに収めたいと考えるのは自然でしょう。また最近では、ライブハウスの常設PAとして採用いただくことも増えてきました。

どちらにも共通しているのは「少しでもアンプやスピーカーは小さくしたい。でも音量や音質は犠牲にしたくない」という点です。この二律背反するニーズを叶えてくれるのがdBTechnologiesの製品という訳です。色々な制約がある中で、最高のパフォーマンスを発揮してくれるという点がご好評を頂いており、昨今のPA/SR業界のニーズとdBTechnologiesの持ち味が上手くマッチした結果ではないかと思っています。

Q:ライブハウスでは、どのようなスピーカーが採用されているのですか?
内田:特に人気が高いのが「VIO L210」という2Wayのアクティブ・ラインアレイ・スピーカーですね。VIOシリーズはdBTechnologiesのフラッグシップ・モデルで、もっとも新しい設計のパワー・アンプを搭載しています。

なお、イタリア本国にはパッシブのモデルもありますが、現在日本に入ってきているモデルは、すべてアンプを内蔵したパワード・スピーカーです。パッシブ・スピーカーの場合、組み合わせるパワー・アンプとの相性を気にする必要があるため、日本国内では現状パワード・スピーカーのみを扱っています。

ライブハウスでの導入も増えているという、VIOシリーズ。コンパクトながらパワフルなサウンドが魅力

Q:ティアックというと録音機器ブランドというイメージが強いですが、PA/SRスピーカーであるdBTechnologiesの取り扱いを始めた理由はどこにあるのでしょうか?
内田:ご指摘の通り、ティアックは録音・再生機器メーカーとして、これまでミュージシャン向けのリニアPCMレコーダーやUSBオーディオ・インターフェイスはもちろん、業務用のプレイヤーなどを主に扱ってきました。しかし、音楽の楽しみ方は時代と共に急激に変化し、ニーズも変わりつつあります。会社としても新しいカテゴリーに挑戦したいという思いを持っていました。
そんな時に、海外のトレードショーでdBTechnologiesと出会い、パートナーシップを結びました。dBTechnologiesの取扱いを始めたことで、PA/SRマーケットという新しいユーザーと出会うことができ、会社としても良い刺激を受けていますね。今後はTASCAMブランドからも、そういった「ステージ」を意識した製品が出てくるかもしれません!

Q:PA/SRというと、どうしても設備や法人ユーザーが中心になってくると思いますが、個人ユーザー向けの製品はあるのでしょうか?
内田:現状では設備として導入される方が多いのですが、個人の方からの問い合わせや導入も徐々に増えてきていますね。これは極端な例ではありますが、先日とあるオーディオ愛好家の方が、自宅用に「IG4T」というアクティブ・スピーカーを導入頂いた事例があります。自宅でPAスピーカーと不思議に思われる方も多いと思いますが、純粋にスピーカーとしての音質と性能を評価頂いての導入でした。

もっと手軽なところですと、OPERAシリーズは個人ユースの方でも導入しやすい製品です。10インチ(7万円)、12インチ(8万円)、15インチ(9万円)の3機種のラインアップで、バンドで自前のPAを持ちたいという方に最適です。

個人やバンドが所有するPAとしてもオススメというOPERAシリーズ

また、サテライト・スピーカーとサブ・ウーファーがセットになったESシリーズは、持ち運びが多い方のPAシステムとして好評をいただいています。サテライト・スピーカーはコンパクトなので、ビジュアル的にもステージが仰々しくならないですし、サブ・ウーファーがあることによってしっかり低域までカバーできるので、特にカフェ・ライブや簡易的なイベントでご好評を頂いています。もっともお求めやすい「ES 503」でも、50人規模程度のライブであれば十分カバーできます。

もっとパワーが必要でしたら「ES 1203」モデルになれば1セットで2,400W(ピーク)を出力することができます。先日、とあるイベントのサブ・ステージで使っていただいたのですが、「メインに負けない音を出す」と嬉しいお言葉をいただきました。
コンパクトでパワーのあるPAをお探しでしたら、ぜひ1度チェックして頂きたいですね。

これらの他にも、サイズやアプリケーションに応じた様々な製品がラインナップされています。詳細はティアックのホームページでご覧下さい


■お問い合わせ先:ティアック
メーカーのブランドページ


 

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